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ちょっと心配なマーシャの今後

私が月曜から金曜の午前中にお世話しているマーシャの家に、サンクスギビングの頃から居候の女性がいました。
居候というとなんだか聞こえが悪いんですけど、
本来はワシントン州に住むこの女性、車にキャンプ道具などを積んで気ままに一人でこの町にやってきて、
長期滞在をするところを探していたのだそうです。
以前はこのエリアにも住んでいたらしく、たまに気が向いたらこうやってやってきては滞在するんだとか。
サンタフェにも7ヶ月住んでたことあるし、どこそこにも期間限定で住んでたし・・・と話す彼女。
ワシントン州は冬が寒いから渡ってくるんかいな??

マーシャの息子が彼女とコーヒー屋でたまたま会い、マーシャの家の1室に無料で泊めてあげるから
そのかわりに、夕食や夜の間の管理をやってくれないか、という話になったそう。
女性もタダで泊めてもらえるし、マーシャの息子にしてもヘルパー代を払わずとも済む、という両者においしい取引。

アメリカ人って、こういうところがお気楽だよなぁ~。


この女性(モニカという名前)、年齢は40代後半か50代前半くらいで、なんたらかんたらのドクターだったらしい。
                              医療用語って難しくて結局彼女が何のドクターなのかわかんない(苦笑)。
おそらく、このドクターという肩書きを信頼して息子はこの取引を持ち出したんでしょう。

私は今週の月曜日にモニカと初めて会ったんですが、とても良さげな方のようで、
タダで泊めてもらっているからか、食事の世話、掃除・洗濯など小まめにいろんなことをやってくれているようでした。

しかしですね、今日、突然、「私もうやってられないから出て行くわ」と、さっさと荷物をまとめ始めたんですよ。
そして、あっという間に去って行きました・・・。

なんでも、その前の晩、マーシャが機嫌が悪く、そのうち怒りを爆発させてモニカを叩いたりしたのだそう。
そして夜中も、何度も徘徊していたからモニカも全く寝れなかったらしい。
マーシャの息子に電話しても、あんまり取り合ってくれなかったので、それがまたモニカにとっては腹が立ったようです。

私はモニカの気持ちもよくわかるんだよねー。
アルツハイマーの患者と一緒に暮らしていたらそりゃーー大変だよ。
私は午前中だけのお世話ですが、時にはマーシャの相手がかなりしんどくて、
自分自身が爆発しそうになることだってありますが、時間が来ればそこから離れることができるので
翌日にはリフレッシュしてまたマーシャに向き合えます。

モニカはよくやってましたよ。
なんたらかんたらのドクターだったからマッサージやリラクゼーションも取り入れてくれてたし、
栄養学に関してもかなり詳しく、ヘルシーでおいしいものを毎晩作ってくれてたし。(私のランチの分まで♪)

でもね、多分、ちょっとやりすぎたんだと思います。
モニカにしてみれば、泊めてもらっているから自分にできることはいろいろやってあげよう!と張り切り、
いみじくも、なんたらドクターの肩書きがあるわけだから、専門的な知識と経験を生かさねば!と、
気負いすぎたんだよね。

知らない人が自分の家に宿泊し始めた、ということだけでもマーシャにとっては混乱することなのに、
その人があれこれと新しいやり方で働きかけてきたら、そりゃ心地いいものではないでしょう。
私だっていやだ。

一口にアルツハイマーといっても、患者個人の性格によってサポートのやり方も様々に違って当たり前だと思います。
モニカのやり方は知識に基づいて正しいことだったかもしれないけれど、
マーシャの気持ちが安らぐことではなかったのでしょう。
モニカが滞在し始めてからというもの、マーシャは毎朝混乱してたし、
時にはびっくりするような妙なことを言い始めたりしていました。

アルツハイマーもいろんなパターンがあるのかもしれないけど、
マーシャに関しては、今日一日の段取りなんてのを説明しちゃうと、すぐ混乱に陥ります。
彼女は自分がアルツハイマーだから、ミスを犯さないようにと必死なんです。
そのため、自分がすべきことをものすごく理解しようとするし、忘れないようにと一生懸命になります。
だから、「これをしてあれをしてそれからこれをしてください」なんて言ったら彼女の思考回路は爆発するんですね。
今しなければならないことだけを伝えてそれを確実にやる、このやり方だと彼女もひとつのことに集中できて
ヘルパーにとっても随分とやりやすくなります。
これも、彼女のお世話をやり始めて自分が試行錯誤で得た答え。


モニカはマーシャといい関係を築く前に去っていってしまって残念だったけれど、
モニカにしてみれば、マーシャのヘルプをするのが目的ではなかったわけだから、
いくらタダとはいえ無理をしてまで滞在する筋合いはないし、またそんな義務もないわけですよね。
かえって、早めに見切りをつけてくれて良かったとも言えます。

しかしですね、マーシャの息子は実はモニカに会う前から、マーシャと一緒に住んでくれる人を探していたんで(モニカと同じ条件で)、これからどうなるのか・・・・。

マーシャは他人が同居するのには居心地が悪そうで、そうなると彼女はどんどん混乱して症状がひどくなりますよ、と、息子に話そうとは思ってはいるんですが、こいつがめちゃくちゃ頑固なヤツでして・・・・・・。

マーシャが一番恐れている「介護施設行き」が現実に近づかねばいいけれど、と願うばかりです。








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by avocadowasabi-2 | 2009-12-03 20:04 | 仕事


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